てんかんは急に発送する病気です。
遺伝性や脳神経に傷がある場合などの原因があり、中には原因不明となる場合もあります。
ここでは、愛犬がけいれん発作を起こした際、動物病院ではどう言った検査を行うか、
またてんかんと診断された時どう言った治療になるのかを解説します。
1.てんかん(癲癇)とは

- 愛犬が突然意識を失う
- 愛犬の反応がなくなる
- 愛犬がけいれんする
「てんかん発作」を繰り返し起こす病気です。
愛犬が元気に走り回ったり嬉しいと感じることができるのは、
脳内で電気信号が正常に働いているからです。
脳の一部の神経細胞が、異常な電気信号を起こし「てんかん発作」がおきます。
ここで言う発作とは、急な異常電気信号により起こる発作をいいます。
詳しくは、
「絶対死なないで!」突然愛犬が震えてる!てんかん?!原因と対処法
で詳しく解説しています。
2.癲癇は治る病気?
最初に結論を言うと
完治することは難しいです。
お薬を服用し発症の回数をコントロールする方法で、愛犬と家族の生活に負担がかからないようにします。
長期的にお薬を服用する必要があります。
服用するお薬は人間にも使用している「抗てんかん薬」を使用します。
これらの中から副作用が少なく効果のある抗てんかん薬を継続的に服用することになります。
症状と場合にもよりますが、全てが死に直結するわけではないので、検査と治療をしっかり行うことが大切です。
2-1.私の愛犬ニーナの場合
私の愛犬ニーナも異常行動があった為、検査を受けたところ「てんかん(癲癇)」と診断されました。
軽度だった為、今のところ1度きりのてんかん発作でしたが、
1ヶ月くらいは少量のお薬を服用していました。
私の愛犬ニーナのてんかん発作時の症状については、
「絶対死なないで!」突然愛犬が震えてる!てんかん?!原因と対処法
で紹介しています。
「てんかん発作=けいれん発作」と思われがちですが、
私の愛犬ニーナの場合は、全く違う症状を起こしていました。
愛犬が痙攣などの異常な行動を起こした場合、すぐに動物病院の受診を受けてください。
検査をしっかり受けて、家族の不安と愛犬の不安を解消しましょう。
3.愛犬の癲癇の検査方法

てんかんは脳に異常があることで発症する病気です。
MRIで脳の状態を確認する方法が一般的です。
3-1.私の愛犬ニーナの場合
愛犬ニーナの場合は、けいれん発作ほど大きな発作が起きなかったので、検査前は「てんかん」の可能性があると言う診断でした。
愛犬ニーナが行った検査
- CT
- 血液検査
- MRI
かかった時間は朝から夕方までの半日程度でした。
かかった費用は、3万円ほどでした。
この検査により、「軽いてんかん」と診断んされました。
4.愛犬のてんかん(癲癇)の治療法
てんかんは感知することが難しい脳の病気になります。
脳内の異常な電気信号により、興奮状態になります。
一般的に、愛犬のてんかんの治療法は投薬になります。
人間に使用されている抗てんかん薬を使用し、てんかんの発症を抑える治療です。
4-1.抗てんかん薬の投薬開始の目安
- 1ヶ月に(または6週間に)1回以上のてんかん発作が起こる場合
- 「群発発作」と言い1日に2回以上の発作が起きた場合
- 「発作の重責」が起こった場合(発作の感覚が短く、感覚を開けずに次の発作が起こる。また、発作により意識をなくしたまま次の発作が起こる)
- MRI検査をで脳に異常が認められた場合
- 交通事故により、頭部に外傷があり事故後1週間以内に発作が起きた場合
抗てんかん薬は動物用のものが開発されていない為、人間用のお薬を使用します。
その為、毒性が強いものがあるので、愛犬には使用できないお薬があります。
人間用に開発された抗てんかん薬の中で、愛犬への負担が少なく、副作用の少ないものを選んで投薬していきます。
投薬のタイミングについては、必ず獣医師の指示に従ってください。
個人で判断して少し様子を見るなどの行為は絶体に行わないでください。
てんかん発作は、1回目の発作が2回目の発作の原因になり、ずっと続いていきます。
その為、症状はどんどん進行して行くことになります。
てんかんが進行しすぎてからでは、お薬の効果が期待できる可能性が下がってしまします。
4-1-1.愛犬に抗てんかん薬を与える際に絶対にやってはいけないこと
愛犬の飼い主さんが自分の判断で抗てんかん薬の投与を勝手にやめないこと。
これは絶対にしないでください。
どのような病気でも、お医者さんから貰ったお薬はしっかり飲むことは絶対なのですが、てんかんに関しては、とても重大な問題になる可能性があります。
急にお薬をやめた場合、
抗てんかん薬を飲んでいることで抑えられていた脳の興奮(異常な電気信号)が一気に脳内に広がってしまうからです。
こうなると、症状が悪化し、これまで飲んでいたお薬でてんかんを抑えられなくなってしまう場合があります。
また、場合によっては、そのまま死んでしまう可能性があります。
絶対に、獣医師の指示があるまで、お薬の投与をやめないようにしてください!
4-1-2.私の愛犬ニーナの場合
愛犬ニーナについては、「軽度のてんかん」と言うことで、少量の投薬で1ヶ月くらい様子を見る治療を行いました。
小さな錠剤を砕いたかけらを1日2個の投薬から始め、3週間後には1日1個のお薬を飲み、今では全く飲んでいません。
毎日元気に走り回って食欲も旺盛ですw
5.抗てんかん薬を服用してもてんかん発作が起こる場合
愛犬に抗てんかん薬を投与しているが、発作の回数や頻度が以前と変わらない場合は、もう再検査を行う必要があります。
違う病気なのに、抗てんかん薬を服用し続けるわけにはいきません。
愛犬の年齢によっては、脳腫瘍などの病気も考えら得ます。
愛犬の犬種によっては、脳炎を引き起こしやすい犬種もいますので、脳炎が原因のけいれん発作の可能性もあります。
脳炎を引き起こしやすい犬種
- パグ
- チワワ
- ヨークシャテリア
- シーズー
- パピオン
など
または、愛犬がお薬をしっかりの飲んでいない可能性などいろいろな要因を考えられますので、必ず獣医師に相談してください。
実際に熟練の獣医師でもてんかんの確定診断は難しく、いろいろな要因を除外し診断と治療を行います。
6.てんかん(癲癇)の検査と治療のまとめ

てんかん(癲癇)は断定をすることが難しく、いろいろな要因を除外し診断を行います。
てんかんが確定するまでは、けいれん発作を抑えるお薬を服用しながら、定期的に診察を行います。
検査方法には、いろいろありますがてんかん(癲癇)は脳内の異常による病気なので、MRIでの診断になります。
高齢の愛犬の場合てんかんによる発作ではなく、違う原因のけいれん発作の可能性もありますので、必ず獣医師の判断にしたがって治療を行なってくください。
けいれん発作発症後、自分の判断で「しばらく病院には連れて行かない」とか、自分の判断でお薬を中断したりすることは絶対にやめてください。
愛犬の生死に関わります。
愛犬は家族です。
愛犬がてんかんにかかってしまった時、とてもショックだと思います。
ですが、てんかんは完治こと難しいですが、投薬によりけいれん発作の回数をコントロールすることができます。
最終的には、数ヶ月に1回の発作に抑えることを目標に治療します。
一回の発作の時間にもよりますが、愛犬の脳や心臓の大きな負担がかかりますので、獣医師さんの指示をしっかりと守り、
飼い主さんは愛犬を全力で守ってあげてください。