犬を飼うデメリット

【犬を飼うデメリット】どれくらい費用がかかる?犬に必要なお金について徹底解説

犬を飼うと家族の会話が増えたり、癒されたり、生活に潤いが生まれます。

しかし実際はお金もかかるし、大変なことがたくさん。「かわいいから」という気持ちだけで飼うと、あとで絶対後悔することに。

今回は犬を飼うためにお金がいくらかかるのか、知っておきたい動物に関する法律についても解説していきます。

犬を飼うために生涯かかる費用 

犬を飼うために生涯かかる費用は、最低でも200~400万円以上は見込んでおきましょう。子犬のうちは気にならなくても、犬が年齢を重ねるうちにかかるお金も増えていきます。

また、犬の寿命は平均が10年程度と短めですが、犬種や育て方、環境、ここの性質で全く異なります。場合によっては20年生きる場合もあります。愛犬が長生きすることはとても幸せなことですが、生涯かかる費用が倍以上増える可能性もあることを理解しておいてください。

犬を飼うためにかかる費用は、家庭によって異なります。犬種や年齢、健康状態によっても違うでしょう。しかし「それなりにお金がかかる」点は、どんな犬にも言えること。共通点であり、確実にデメリットです

かわいいという気持ちだけでは飼い続けられないことを、まず肝に銘じましょう。

犬を飼うためにかかる「初期費用」と「内訳」

犬を飼うためにかかる初期費用は、犬の価格を除いて50,000~60,000円が目安です。

初期費用の内訳は、主に次の4つです。

  • 畜犬登録
  • 狂犬病予防接種
  • 混合ワクチン接種
  • グッズ費用
  • 畜犬登録

畜犬登録とは犬を飼育していることを、住んでいる市区町村に登録する手続きです。畜犬登録料は3,000円程度で、手続きはそれぞれ市区町村役場または保健所にて行いましょう。

犬を飼い始めてから30日以内に行うように、法律で義務付けられています。

義務といういうことは、絶対にしなければならないことなので、お忘れのないように!

畜犬登録を済ませると番号が記載された「鑑札(かんさつ)」がもらえます。鑑札は犬の身分証明書になる大切なもの。万が一迷子になっても飼い主や家を見つけてもらえるように、必ず犬の首輪に装着します。

  • 狂犬病予防接種

狂犬病予防接種は飼い主の義務、年1回必ず接種させましょう。接種費用は、注射済票の交付料を含めて3,500円程度です。任意の予防接種ではありませんので注意してください。

狂犬病は犬の伝染病で、致死率はほぼ100%です

治療法がない大変恐ろしい病気です。狂犬病ウイルスをもった犬に噛まれれば、人や家畜も感染します。愛犬はもちろん身の回りの人を守るためにも、必ず毎年受けさせなければなりません。

  • 混合ワクチン接種

犬の感染症を予防する混合ワクチン接種もあります。混合ワクチンとは例えば、犬パルボウイルスや犬ジステンパーウイルスなど、犬の命に関わる危険な感染症を予防するワクチンです。とくに犬ジステンパーはワクチン未接種の子犬が感染すると重症化しやすいため、必ず接種させましょう。

接種費用は動物病院やワクチンの種類によっても異なりますが、一般的には1回3,000円~10,000円程度。初年度には3回接種させる必要があるため、かなり大きな出費です。

  • グッズ費用

犬を迎えるためには、さまざまなグッズが必要です。大きいものだとゲージやサークル、トイレ用品など。それぞれ安くても3,000~5,000円程度はかかります。

その他に食器やペットシーツなどの日用品、首輪やリードなど揃えるべきものはたくさんあります。犬種や飼育環境によりますが、グッズを揃えるだけで30,000円以上。犬を飼おうとすると、いろいろなお金がかかるデメリットがあること覚えておきましょう。

これも、犬種やしつけで大きく変化する費用です。

例えば、ペットシートは、おトイレを外でしかしない子はほとんど費用がかかりませんが、逆に室内でしかしない子の場合は、毎日数枚必要になります。また、そういった子はお出かけの際にはマナーウエア(おむつ)も必要になりますので、さらに費用ががかかります。
これらにも安価なものがありますが、匂いを封じ込めるタイプ匂いを封じ込めないタイプがあり、匂いを封じ込めるタイプはそれなりの金額がします。
匂いを封じ込めない安価なものは、おしっこの匂いがそのまま室内に広がりますので、少し放置すると部屋中がおしっこの匂いで充満します。

犬を飼うためにかかる「年間費用」と「内訳」

犬を飼うためにかかる年間費用の目安

小型犬なら120,000~200,000円程度

大型犬なら180,000~250,000円

小型犬ならトリミングなどのお手入れ代がかかるし、運動量の多い大型犬ならドッグランなどの施設利用料も必要。毎月安く見積もっても7,000~10,000円以上の出費です。

犬を飼うためのとくに大きい出費が、毎日のご飯代です。

小型犬は約3,000円、中型犬は約5,000円、大型犬になると約10,000円もかかります。

年間に換算するとご飯代だけで約35,000~120,000円。ドッグフードの素材や機能性にもこだわると、価格もそれだけ高くなります。

さらに、トレーナーにしつけを依頼すればトレーニング料金、かわいい洋服を着せるなら洋服代、ドッグランで思いっきり遊ばせたいなら施設利用料金もかかります。

犬を飼うということは、家族が1人増えるのと同じこと。何をするにも、そのぶんお金が必要になることを忘れてはいけません。

犬を飼うと他にもこんなにお金がかかる!

犬を飼うためにかかるお金はご飯代だけではありません。病院やペット保険、トリミングやケア、ペットホテルなど、あなたが想像する以上にお金がかかります。

それぞれ詳しく紹介していきます。

犬の購入費用

犬を家族に迎え入れるなら、まず購入費用がかかります。迎え入れる方法は保護や譲渡も含めていろいろですが、一般的なのがペットショップやブリーダーからの購入。人気犬種7種類の平均価格を、あくまで目安ですが紹介します。

  • トイプードル 20~50万円
  • ポメラニアン 15~45万円
  • チワワ 20~35万円
  • ミニチュアダックス 20~30万円
  • 柴犬 15~25万円
  • ゴールデンレトリバー 20~35万円
  • ラブラドールレトリバー 20~35万円

犬の価格は、そのときの人気度や見ため、健康状態に左右されることも。当然もっと高い可能性もあります。これだけの出費は家計にとっては確実にデメリットです。

「本当に大切にできるのか?」まず購入前によく考えてくださいね。

動物病院にかかる費用

犬を飼うなら、ケガや病気で病院に行ったときの治療費も考えておきましょう。1回あたりにかかる治療費は平均7,000円前後。人間が病院に支払うよりも高い治療費になる可能性があります。

また、ケガや病気でなくても、病院に行かざるを得ない状況もあるでしょう。例えば、おもちゃや噛むおやつを誤飲して喉に詰まらせた、散歩中ちょっと目を離したすきに落ちているものを食べてしまったなんてことも。

当然ですが、犬は言葉を話せません。「どこが痛いのか?」「どんな違和感があるのか?」伝えたくても伝えられないのです。少しでもいつもと違う様子があれば、原因を探るために血液検査や心電図検査などを受ける必要があります。犬の検査にかかる費用の一例を確認しましょう。

  • 血液検査 2,000円~
  • 心電図検査 3,000円~
  • 超音波検査 3,000円~
  • 尿検査 3,500円~
  • レントゲン検査 1枚あたり5,000円~

すぐに原因が分かればいいですが、そうとも限りません。何度もいろんな検査を受けることになれば、1カ月に数万円は飛んでいきます。状況によっては麻酔や点滴、手術が必要になることも。局所麻酔だけで1回あたり3,000~7,000円、全身麻酔になると10,000~20,000円以上もかかります。

犬の治療費の料金設定は、動物病院によって異なります。治療方法を判断するのも医師の仕事ですから、どれが正しい料金か私たちには分かりません。それでも愛する犬を守るために必要なお金です。

また、犬が高齢になればなるほど、かかるお金は増えていきます。ケガや病気がちになり、毎週のように動物病院に通うなんてこともしばしば。毎月数千円~数万円の出費は覚悟しましょう。人間のように医療保険制度はないため、治療費はすべて飼い主の負担です。

また、犬を健康リスクから守るために、あらかじめ受けさせる手術もあります。去勢手術と避妊手術にかかる費用も確認しておきましょう。

  • 去勢手術

小型犬なら30,000~50,000円、大型犬なら50,000~70,000円が相場。手術費以外に術前検査、薬剤、入院費などにかかる費用です。大型犬のほうが小型犬よりも体が大きく薬剤をたくさん使用するため、手術費や治療費は必然的に高くなります。

  • 避妊手術

小型犬なら40,000~60,000円、大型犬なら60,000円~80,000円が相場。避妊手術は、オスの去勢手術よりも高額になりやすい傾向にあります。

ペット保険にかかる費用

犬の保険料は、猫に比べて高く設定されています。その理由は、治療費が高額になりやすいから。

病院にかかるお金1カ月の平均は、猫は6,000円~7,000円です。それに対して犬は、小型犬でも7,000~8,000円、大型犬ともなると9,000円~10,000円が相場。年間にすると80,000円~120,000円もの出費です。

犬同士で比べても、大型犬が小型犬より保険料は高くなります。それぞれが同じ病気にかかり、同じ治療を受けた場合に、治療に使われる薬剤など大型犬のほうが多いためです。

使うか分からないペット保険に、そんな高い金額を払いたくないと考えるかもしれません。

しかし、犬に何かあってから後悔しても手遅れです。「そんなに犬にお金は払えない」と考えるのであれば、犬を飼うのはやめましょう。

「トリミング」や「ケア」にかかる費用

トイプードルやマルチーズ、シュナウザーといった「シングルコート」の犬種は、定期的にトリミングが必要です。シングルコートとは1年を通して少しずつ毛が生え変わる犬種のこと。放置すればドレッドヘアのように毛が絡まりあってしまうため、犬の健康を守るためにもトリミングは欠かせません。

小型犬、中型犬、大型犬にかかるトリミング料金の目安を紹介します。

  • 小型犬 3,500~7,000円

小型犬とはトイプーやマルチーズ、チワワなど。定期的にトリミングが必要な犬種が多いため、価格相場も高めです。

  • 中型犬 5,000~6,000円

柴犬やフレンチブルドッグ、コーギーなどが中型犬に該当します。カットが必要ない犬種も多く、相場は小型犬とさほど変わりません。ただ、スピッツやシェルティといった長毛の中型犬は、大型犬と同等の料金設定にしているサロンもあります。

  • 大型犬 10,000円前後

体が大きい大型犬は、トリミング料金も高いです。大型犬の犬種によっても異なり、ブルドッグやラブラドールレトリバーなどは比較的安い設定。スタンダードプードルになると、通常の倍の料金がかかる場合もあります。

犬種や毛の長さにもよりますが、2カ月に1回くらいはトリミングに連れて行く必要があります。年間40,000~120,000円程度はかかると考えておきましょう。

ペットホテルにかかる費用

ペットホテルとは、飼い主が旅行や出張などの留守中にペットを預かるペット専用の宿泊施設です。ご飯やトイレの世話はもちろん、ペットホテルによっては遊ぶ時間を取ってくれる場合もあります。まず、一般的なペットホテル料金相場を確認しましょう。

  • 小型犬 4,000~5,000円
  • 中型犬 5,000~6,000円
  • 大型犬 6,000~7,000円

ペットホテルの相場は、1泊4,000から。料金は設備や付帯するサービス、宿泊する部屋の広さによって変わります。付帯するサービスとは例えば、爪切りなど体のケアや散歩、画像や動画付きの報告メールなど。

ペットを預かってもらいたいと多くの人が考えるタイミングとしては、GWやお正月などの大型連休です。そういった期間は、ペットホテルの料金設定も当然高くなります。しかし、3日も4日も家に置き去りにするようなことは絶対NGです。

たとえ料金が高くてもペットホテルに預ける、または信頼できる家族や友人に必ずお願いしてください。それができない、難しいと感じるのであれば、犬を飼うのはやめましょう。

犬を飼うと「義務」や「処罰」の対象になる

動物愛護法が改正され、令和3年6月に施行されました。この改正により動物の殺傷や虐待、遺棄についての罰則が強化されています。改正されたキッカケは悪質な動物虐待などの事件があとを絶たないこと。しかし、軽い気持ちで犬を飼って飼育放棄や遺棄をすれば、あなたも処罰の対象になります。

  • 動物をみだりに殺したり傷つけたりした

5年以下の懲役または500万円以下の罰金

  • 動物の飼育放棄や虐待

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

  • 動物の遺棄

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

虐待など傷つけるような行為はもちろんですが、ご飯や水を与えずに衰弱させる、健康管理をしない、病気だと分かっていて放置するといった行為は立派な飼育放棄で犯罪です。飼ってから「飼わなければよかった」と後悔して手放したくなっても、簡単には手放せないことを覚えておきましょう。

犬を飼うなら費用についても確認しておこう

犬を飼うためには事前準備から飼い始め、そして毎日の食事や健康管理、さらには老後の介護までずっとお金がかかります。
犬と一緒に暮らすということは、そういうことです。
必ず飼う前に調べる、周りで犬を飼っている人がいればリサーチして、確認しておきましょう。
あなたが考えている以上にお金がかかる、大変なことがあるかもしれません。
犬を飼うということは、ペットショップで購入して終わりではないことを忘れてないでくださいね。

ABOUT ME
ニナクロパパ
犬をこよなく愛するおじさんです! 我が家のキャバリア犬、ニーナとクロエが命です!